この回答は、政府や行政機関が何らかのかたちで依存症対策、治療体制の現場に携わっていくことをうかがわせており、当然カジノ運営者のみならずパチンコ事業者が間違いなく包括されてくる。
目の前の現実だけに集中し、新しい課題に直面していると、なぜこういう事態になったのかがわからないことも多いが、実は過去にその布石が幾重にも敷かれて解決策が求められていたということがある。いま、温故知新の姿勢で本質的な改革に乗り出さなければ、自ら業界の未来を閉ざしてしまうことになる。
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【プロフィル】三浦健一
みうら・けんいち 1949年生まれ。遊技業界専門誌の編集長を経て89年に独立。月刊誌「シークエンス」を創刊し、業界で初めてFAXによるリアルタイムの情報配信もスタートさせた。業界ジャーナリズムの先駆け的存在として知られる。