規制に守られてきた日本郵政の考えはどうか。西室泰三社長は1月28日の会見で、ヤマトのメール便廃止について「小口の個人向けサービスは手間がかかって採算が悪い。高収益分野に注力する『作戦の転換』だろう」と話し、あくまでビジネス上の判断だとの見方を示した。
■受け継がれる規制改革のDNA
ヤマトは代替サービスとして、メール便の9割を占める法人向けに、内容物を事前に確認する新サービス「クロネコDM便」を4月に始める。サービス内容や価格はほぼ据え置く見通しだ。個人向けは、現在の宅急便に最小サイズを追加して対応する。こちらは現行サービスよりも料金は上がる見通しで、西室氏の指摘とも合致する。
もっとも「ヤマトは、このまま引き下がらないだろう」と観測する向きは少なくない。規制改革をめぐり、監督官庁と幾度も論争を続けてきた「DNA」があるからだ。元社長で「中興の祖」とされる小倉昌男氏は、自ら立ち上げた宅配便事業の路線免許取得をめぐって1986年に行政訴訟を起こし、免許獲得にこぎつけるなど「規制緩和の旗手」と呼ばれた。