「ゴールドスポンサー」契約を結んだ東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(右)とNECの遠藤信博社長=19日、東京都港区【拡大】
東京五輪・パラリンピック組織委員会と、NEC、富士通は19日、国内最高位のスポンサーである「ゴールドスポンサー」契約を結んだと発表した。既にNTTやアサヒビール、キヤノンが決まっており、今回の締結で5社となる。
NECの契約分野は顔や指紋などによる生体認証技術やネットワーク機器、ドローン(無人小型飛行ロボット)で、大会をセキュリティー面から支える。
具体的には競技会場や空港の本人確認で顔や指紋認証システムを導入し、安全確保とスムーズな入場の両立に貢献する方針。混雑時や災害時でも通信が途切れにくいネットワーク機器も提供する。
NECの遠藤信博社長は19日に都内で開いた会見で「当社のICT(情報通信技術)を使って、東京五輪を安心して楽しんでもらいたい」と語った。
一方、富士通はインターネットの膨大な情報を処理するデータセンター(DC)分野で契約した。
今回、NECや富士通が契約したゴールドパートナーは、原則1業種1社に限定されている。大会ロゴやスローガンを広告で使用する権利や五輪やパラリンピックの日本代表選手団への協賛権を得る。
既に5社が契約を結んだが、NTT、NEC、富士通は事業分野が似通っており、大会までに整理が課題となる。東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は「錯綜(さくそう)するところはあるが、オールジャパンで行く」と、各社へ協力を呼びかけた。