さて、自社の所在する自治体がこのような制度を設けているなら、積極的に認証に向けて取り組み、地域の信頼を獲得すべきだ。また、印刷業界同様、遊技業界でも独自の「CSR認証制度」を作成し、始動させてはいかがだろうか。業界の独自性を踏まえたチェックリストを用意し、一定の点数をクリアしたホールにはスターシールなどを配布。店頭に掲示することで「安心・安全な遊技を提供する企業が運営する店舗」という価値化が図られ、同時に業界全体の経営品質の良化が見込めることになる。CSR活動の推進を切り口に社会の信頼を高めていくことは、持続可能な成長を目指す遊技業界にとって不可欠な取り組みのはずである。
◇
【プロフィル】濱口理佳
はまぐち・りか 関西大学大学院文学研究科哲学専修博士課程前期課程修了。学生時代に朝日新聞でコラムニストデビュー。「インテリジェンスの提供」をコアにワールド・ワイズ・ジャパンを設立。2011年、有志と「LOGOSプロジェクト」を立ち上げた。