【Bizクリニック】サイト売却背景 若手社長「挑戦の糧に」 (2/2ページ)

2015.4.21 05:00

 時間と労力と情熱をかけて作り上げたウェブサイトを閉鎖してしまうのはもったいない。このため、いずれの理由でも、誠意と責任をもって引き継いでくれる企業、今のウェブサイトをより良く育ててくれる企業にバトンタッチしたいという気持ちは共通している。「売却=お金を手にすること」が第一と思われがちだが、お金だけではない売り主の気持ちを伝えることを第一に考え、仲介を支援している。実際、収益以外の点に事業の価値を見いだす買い主も多い。

 もう一つ、面白いことがある。これらウェブサイト売却の依頼主の過半は20代から30代の社長なのだ。2012年にアフリカ向け中古車輸出サイトを売却し、14年にK2 Corporate Partners(東京都渋谷区)を設立した上條亮太社長は「長年運営してきた愛着あるウェブサイトだったが、30歳を目前にして新たなビジネスへチャレンジしたい気持ちが高まり、ご縁があって事業を引き継いでくれる方と出会えた」という。

 高度成長期に設立された企業は社長が高齢化し、後継者難などからM&A(企業の合併・買収)による事業承継を選ぶ企業が多い。これに対してサイト売買は、新たなチャレンジを求める社長が集まり、次のステージに羽ばたくための市場が広がっているのである。

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【プロフィル】和家智也

 わけ・ともや 筑波大基礎工卒。2001年SBSホールディングス入社。06年ゼスタスを設立し、代表取締役。同年サイト売買マッチングサイト「サイトレード」の運営を開始。14年日本サイトM&A協会を設立し、代表理事。36歳。愛媛県出身。

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