カジーの胡桃沢精一最高経営責任者は「家事支援で価格破壊を起こしたい」と強調する【拡大】
--利用者層は
「共働きと単身者が多い。単身者には20代後半も含まれる。ネットに慣れているせいもあるが、時間が有効活用できると合理的に考えているのだろう。直近の依頼件数は月ごとに倍増しており、富裕層に限られていた家事代行サービスの裾野が広がっていると実感している。今は東京23区と周辺の一部をカバーしている段階だが、年内には大阪と名古屋でも始めたい」
「スタッフの時給は平均で1500円。空き時間を活用して働きたい専業主婦や、アルバイトと掛け持ちしたい人が多い。効率的に働けるよう、当社の方でなるべく近い場所をはしごできる組み合わせを選んでいる」
--始めた動機は
「私もその一人だが、日本では共働き世帯がここ10年で100万世帯も増えた。にもかかわらず(家事代行の)普及が進んでいない。海外では当たり前のように利用されているのとは対照的だ。女性の社会進出を促し、少子化に歯止めをかけるためにもこうした状況を打破したい。将来的には家にまつわるあらゆるサービスを手掛け、家のことなら何でも任せてもらえる存在になりたい」(井田通人)
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【プロフィル】胡桃沢精一
くるみざわ・せいいち 東京農工大大学院修了。2006年凸版印刷入社。みずほ銀行などを経て、14年1月カジー設立。34歳。東京都出身。
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【会社概要】カジー
▽本社=東京都港区赤坂8-5-9-606
▽設立=2014年1月
▽資本金=2980万円
▽従業員=5人
▽事業内容=家事代行サービス提供など