アクセス数が多いというのは、たくさん人が集まっているということを意味する。ポータルサイトは、例えば「駅ビル」のようなイメージだ。駅ビルには人が集まり、多くのビジネスチャンスや収益が生まれる。ポータルサイトやSNSコミュニティーサイトはアフィリエイト(成果報酬型広告)、会費、ダウンロード課金、物販、仲介などで収益を上げているケースが多い。
余談になるが、ウェブサイトでは駅ビルを建てて人を集めるのが得意な人と、駅ビルを収益化するのが得意な人がいる。不動産デベロッパーと施設運営会社のように、役割分担が存在している。
また、これから成長する市場をターゲットにしているウェブサイトも売れている。特に医療・介護・福祉関係のウェブサイト、例えば病院や歯科医院の検索サイトや老人ホーム一括資料請求サイトは注目度が高い。さらに、これらの業界にかかわる人材の転職情報サイトは買い手からのニーズが常に寄せられている。医療関係であれば薬剤師や看護師、介護関係であれば介護福祉士や介護職員らの転職情報サイトは売却案件が出ると、すぐに買い手がつく状態が続いている。
このほか、ペット、農業、メード・イン・ジャパン、婚活情報、起業支援、地方創生などのキーワードに関係するウェブサイト売買案件にも熱いまなざしが注がれている。
◇
【プロフィル】和家智也
わけ・ともや 筑波大基礎工卒。2001年SBSホールディングス入社。06年ゼスタスを設立し、代表取締役。同年サイト売買マッチングサイト「サイトレード」の運営を開始。14年日本サイトM&A協会を設立し、代表理事。36歳。愛媛県出身。