□カファレルのチョコ、認知度向上に全力
--イタリアのカファレルの輸入総代理店となったことが会社を飛躍させる大きな転機となった
「もともとは本社がある神戸で輸入雑貨・家具を中心に貿易ビジネスをしていたが、カファレルのチョコレートを取り扱うようになってから食品に力を入れ始めた。現在は約11億円の売上高のほぼ全てが食品だ。カファレルと契約する以前の売上高は今の3分の1程度。食品へのシフトが会社の規模拡大につながった」
--カファレル以外のブランドの展開は
「カファレルに続く第2、第3のブランドはまだ育っていない。ブランドの育成には時間がかかる。当面は売上高の約半分を占めるカファレル事業をさらに強くすることを優先する。日本では一般的な板チョコを食べることがあっても、カファレルのように、カラフルなパッケージデザインを取り入れたおしゃれなチョコを気軽に食べる習慣は根付いていない。情報発信力を高め、カファレルの認知度を向上させたい」
--具体的な方策は
「自営のアンテナショップを活用し、消費者がチョコを手にする機会を増やしたい。イタリアでは夕食前に簡単な軽食をとる習慣『アペリティーボ』がある。これを参考に、JR大阪駅近くの店舗では夕食前にチョコを食べてもらおうと、毎週金曜日にチョコ食べ放題イベント『チョコラティーボ』を始めた。東京駅の店舗では3月からお土産用に工夫したチョコパイの販売を始めた」
--販売チャネルの拡大も欠かせない
「新しいライフスタイルを提案する生活雑貨店などで、カファレルのチョコを取り扱ってもらえるよう働き掛けを強化する。『生活に潤いを与えるチョコ』『頑張った自分へのご褒美チョコ』といったコンセプトで販売できるよう支援することで、需要を掘り起こしていく」