スーパーとコンビニエンスストアの販売現場に回復の兆しが表れている。日本チェーンストア協会と日本フランチャイズチェーン協会が20日発表したスーパーとコンビニの4月の既存店売上高はいずれも13カ月ぶりに前年同月比でプラスに転じた。前年に消費税増税後の買い控えがあった反動に加えて、景気の持ち直しにより、来店客1人当たりの購入単価が上昇した。
日本チェーンストア協会が発表した4月の全国スーパー売上高は既存店ベースで前年同月比6.4%増の1兆829億円。主要部門別では夏物衣料が好調で衣料品が8.4%増、食料品も7.5%増だった。井上淳専務理事は会見で「賃上げや雇用の改善を背景に個人消費は比較的好調に推移している」と述べた。
一方、日本フランチャイズチェーン協会が発表した4月の全国コンビニエンスストア既存店売上高(速報値)は4.0%増の7415億円。前年は、増税後で買い控えが生じたたばこの販売が増えたことや、気温が高く飲料販売などが好調だった。来店客数は0.5%増の12億4708万人で3カ月連続のプラス。来店客1人当たりの平均購入金額は3.5%増の594円と3カ月ぶりにプラスに転じた。