記者会見する全国銀行協会の佐藤康博会長=21日、東京都千代田区【拡大】
全国銀行協会(全銀協)の佐藤康博会長(みずほフィナンシャルグループ社長)は21日の定例会見で、今秋上場する日本郵政グループについて、「国の影響を大きく受けたクジラのような金融機関」と述べ、完全民営化のスケジュールが具体的に見えない段階での郵政事業の見直し議論を牽制(けんせい)した。
特に、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額の引き上げが検討されていることについては、地方銀行や信用金庫、信用組合へのマイナス影響が懸念されている。佐藤会長は「地方の金融機関が弱っていく中で、安倍(晋三)政権の大事な課題である地方創生を進めることが本当に可能なのか」と問題視し、引き続き反対する考えを強調した。
一方、大手銀や地銀の2015年3月期決算について同会長は「国内の貸出金は増えているが、利ざやの縮小が進み、利益を圧迫した」と分析。「国内貸し出しは極めて厳しい状況が続く」とした上で、債券運用やコンサルティング業務など「非金利収入でどれだけ収益を獲得できるかが、競争力の源泉になる」との認識を示した。