背景には大王に対する北越紀州の不信感がある。昨年8月から将来の統合も視野に三菱と販社の統合協議を始めたが、今年4月に中止した。実現しなかった社長会談は北越紀州と三菱の統合がテーマだったもようだ。
経営路線の違いも影響している。北越紀州は再編に意欲的だが、ティッシュペーパーなど家庭用紙が好調な大王や、感熱紙を軸とする三菱は独立路線をとる。大王の佐光社長は「市場が縮小する中、3~5年の単位でみれば当然変化が起こる」としながらも、「大王の成長分野は家庭用紙などだ」として北越紀州などとの統合には否定的だ。