荒井知事は、国から広域連合への権限移譲が進んでいない現状について、むしろ「予算や議席配分への懸念が薄まった」と評価。「自主性を尊重した連携に軸足がある」組織になったとして、連合長の井戸敏三・兵庫県知事の後押しを受けて「観光・文化振興」「防災」の2分野への部分参加を決めた。今後は、6月県議会で部分参加の意義や経緯を説明し、9月議会で具体的な議案提出をする方針だ。
部分参加とはいえ奈良が加わることは、「関西から新時代を作る」と“関西一丸”を掲げている広域連合にとっても一歩前進といえる。
「奈良ルート」で固まるも、京都は諦め切れず
だが、その一方で、リニアのルート問題が再浮上する懸念も指摘されている。
昭和48年に国が策定した基本計画では、リニアの名古屋以西のルートは「奈良市付近」を通過すると明記されている。これに対して、京都側が経済波及効果を掲げて「京都ルート」を猛烈にアピール。関西財界でも奈良と京都の両ルートをめぐって意見が分かれていた。