NTTは26日午前、東京都内で株主総会を開き、鵜浦博夫社長は、海外事業の取り組みについて「グローバルマーケットに意思決定の軸足を置く」と述べ、国内中心からグローバル市場を意識した事業展開に転換する考えを示した。
海外売上高は1兆6000億円を超えたが今後も成長が続くと見る。国内市場は「日本は最大の市場ではあるが、ワン・オブ・ゼムと考える」と説明。そのうえで「日本型マネジメントで(海外事業に)ブレーキがかからないようにする」とグローバル経営にシフトする方針を強調した。
電力自由化で2020年の発送電分離に向けて異業種参入の動きが出ているが、株主は「NTTは通信回線用地下道もあり送電事業のポテンシャルは一番ある。送電事業に参入する気はないのか」と質問。沢田純副社長は「(通信と電力は)技術体系も違いすぐに参入はできないがどんなサービスが提供できるか、戦略を検討している」と参入の可能性を示唆した。
株主総会の出席株主数は5823人で過去最高だった昨年の3788人を大幅に上回った。