「1GD-FTV」を初めて搭載した「ランドクルーザープラド」【拡大】
トヨタ自動車が新たなクリーンディーゼルエンジンを開発したのは、国や地域によって異なるニーズに対応する戦略があるためだ。販売台数が年1000万台を超えるトヨタは、ハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)を含む全方位で環境対応を加速して世界で成長基盤を強固にする構えだ。
トヨタは主力のHV「プリウス」に加え、昨年12月には究極のエコカーと呼ばれるFCV「ミライ」を他社に先駆けて投入。ディーゼル車は国内で「ハイエース」など商用車が中心で、2015年に国内販売台数に占める割合は5%弱にとどまる見込みだ。
だが、欧州などではディーゼル車の人気は高く、マツダなど各社が注力している。トヨタは「それぞれの地域で求められる製品を投入する」という方針で、クリーンディーゼルの開発でラインアップの強化を図る。