タカタが6日発表した2015年4~6月期連結決算は、最終損益が前年同期の386億円の赤字から30億円の黒字に転換した。エアバッグのリコール(回収・無償修理)関連の訴訟費用などで54億円の特別損失を計上したが、自動車販売が好調な北米を中心にシートベルトなど主力製品が伸び、売上高は20.1%増の1813億円と4~6月期として過去最高を更新。本業のもうけを示す営業利益は34.9%増の103億円だった。
これを受け、16年3月期業績予想を上方修正し、売上高は従来を200億円上回る7200億円、営業利益は60億円多い400億円とした。ただ「訴訟関連の特損が膨らむ可能性がある」(広報担当)として最終利益は200億円に据え置いた。
同社製エアバッグをめぐるリコールは7月時点で国内は累計976万7227台。世界累計は5000万台を超えている。国内で多い不具合の原因が未特定の「予防的リコール」に関する引当金は計上しておらず、業績の下振れ要因になる可能性もある。