三井物産が参画する米国のシェールガス田の開発現場(三井物産提供)【拡大】
資源が強みの三井物産は2015年4~6月期の連結決算で原油や鉄鉱石価格下落が響き、最終減益となり苦戦している。だが、資源開発とインフラの一体開発は長期的な視野で投資するとの姿勢は変わらない。
7月には三菱商事と共同で参画する豪州ブラウズ液化天然ガス(LNG)の基本設計を開始し、将来のアジア成長を視野に資源開発に布石を打つ。
米シェール開発では米マーセラスなど“川上”の資源開発に加え、競争力のあるガスを使い化学事業にも乗り出している。足元の北米ガス価格は低迷するが、“川中”のメタノール生産までのバリューチェーンを築けばシェールガスの価格変動リスクを減らせるというわけだ。
このガスバリューチェーンを新興国で展開すれば、国づくりに貢献できる。年度内にはモザンビークLNG事業の投資を決定する計画で、今後はガスを原料に肥料プラントや発電所などインフラ整備を支援する。
昨年12月には、同国で資源価格下落を逆手にとる投資も決めた。ブラジル資源最大手、ヴァーレのモアティーズ炭鉱の権益の一部と炭鉱拡張に伴う輸送力増強で貨物鉄道と港湾インフラ運営に参画する。資源高の数年前には自ら手掛けるとしたヴァーレが資源安で苦境に立ち、共同事業にしたいと変節したのがきっかけで資源安は資源開発の好機でもある。
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■三井物産
【設立】1947年7月
【資本金】約3414億円(2015年3月末現在)
【従業員数】6085人(同)
【主な事業内容】鉄鋼製品、金属資源、化学品、エネルギー、食糧などの商品販売、ロジスティクス、ファイナンスなどを展開