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■応援ファンド設立、新規案件に注力
国内の酪農業は酪農家1戸当たりの規模拡大と生産性向上が進む一方、酪農家の戸数は減少の一途をたどっている。1963年のピーク時には約41万8000戸あった酪農家は、2012年には約2万戸と約20分の1にまで減少している。ただ、乳牛の数は30~50頭と小規模ながらも自分たちで作付けした牧草やトウモロコシを飼料として使うなど、こだわりのある経営を続ける酪農家も少なからず存在する。
6次産業化事業者「おおのミルク工房」(岩手県洋野町)は、そんなこだわりを持った地元酪農家から仕入れた生乳を使い、牛乳やヨーグルト、ソフトクリームなどの乳製品を製造・販売している。同工房は14年3月、農林漁業成長産業化ファンドのサブファンド(投資事業有限責任組合)の一つ、「とうほくのみらい応援ファンド」から1300万円の出資を受けた。
みらい応援ファンドは東北地方に基盤を持つ東北銀行と荘内銀行、北都銀行、みちのく銀行の4行と、みずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)、みずほキャピタル、農林漁業成長産業化支援機構が共同出資して設立。全国各地のサブファンドの中で酪農関連事業に出資したのは同ファンドが皮切りだった。
おおのミルク工房への具体的な支援を担ったのは東北銀行だ。みらい応援ファンドの設立以後、6次産業化への支援をさらに積極化し、地域応援部を中心に案件の発掘に注力していった。同行久慈支店の女性担当者が新規取引先として同工房にアプローチをかけ、6次産業化に取り組み始めているという情報をキャッチ。地域応援部に話をつなぎ、同ファンドによる出資へとつながっていった。