改装の効果でにぎわうユニーグループの総合スーパー「ピアゴ守山店」=7月、名古屋市【拡大】
ファミマとユニーは今年3月、経営統合に向けた交渉に入ったと発表。当初は8月中に基本合意を公表する予定だったが、ユニーのGMS事業の立て直し策などに手間取ったため、延期していた。
両社は統合により、流通大手のイオンとセブン&アイ・ホールディングスに次ぐ「第三極」の形成を目指す。ただ最主力とするコンビニ事業では、1店当たりの1日の平均売上高はセブン-イレブン・ジャパンが約66万円なのに対し、ファミマは約51万円にとどまり、15万円もの差をつけられている。
しかもファミマとサークルKサンクスは近隣で競合する店舗も多く、店舗の統廃合に向けて加盟店オーナーの説得なども課題となる。統合をテコに商品開発や消費者を魅了する売り場を強化し、1日当たりの売り上げを伸ばすことができなければ、収益面でセブンに追いつくことは難しい。統合による相乗効果をいかに発揮できるのか。両社の知恵が問われる。(永田岳彦)