「CAFFE&BARPRONTO」で、平日午後5時半~8時(店舗により異なる場合がある)に提供しているお得な「バールセット」。指定のドリンク14種類の中からセットで注文すると、人気の「ハワイアンポチキ」も、通常400円のところ300円で楽しめる【拡大】
低価格、短時間でお酒を楽しむ「ちょい飲み」が人気だ。居酒屋やバーはもちろん、それまでお酒を飲むことを目的に来店するイメージが少なかったファミリーレストランやラーメン、餃子、丼チェーン店でも相次いでちょい飲みに良いおつまみメニューを充実させ、注目を集めた。最近ではコンビニエンスストアのイートインも参入し、ちょい飲み市場は急速に広がりを見せている。
ぐるなびで「ちょい飲み」できることをお店のウリ、こだわりにしている飲食店の数は、ここ2年間で約2倍にも増加した。昨年10月にぐるなびが実施したユーザー調査によると、ちょい飲みをしたことがあると回答した割合は全体の13%にとどまったものの、興味を持っているのは50%。中でも30代の男性と、20~30代の女性で高い割合となった。また、ちょい飲みをする際に重視することを聞いたところ、「価格が手頃」「気軽に入りやすい」に次いで「料理やドリンクがおいしい」が半数以上となり上位を占めた。軽く一杯とはいえ、外食には料理やドリンクのおいしさは欠かせない要素のひとつといえる。
もともと、男性が仕事帰りに一杯ひっかけるという文化は昔からあったが、働く女性の増加により、女性からのニーズも高まった。さまざまな業態の飲食店がちょい飲みに対応し始めているが、ちょい飲みへの興味度が高い30代の女性では「価格が手頃」を抜いて「気軽に入りやすい」「料理やドリンクがおいしい」が上位にあげられており、その期待へ応えることが、ちょい飲み市場で勝ち残るポイントといえそうだ。
全国で195店舗を展開する「CAFF●&BAR PRONTO」では、2008年から平日夜に実施しているハッピーアワーで、ちょい飲みにお得なセットメニューを用意している。現在は、指定のドリンクと一緒に注文すると「おつまみポテサラ」や「つるし燻りベーコン」など10種類から選べるおつまみが300円になる「バールセット」と、パスタまたはピザと指定のドリンクがセットで1090円になる「ディナーセット」の2種類。同店を運営するプロントコーポレーションのプロント事業本部、羽入隆之副部長は「ちょい飲み人気も影響して、バータイムの利用は好調です」と教えてくれた。「カフェ感覚で、女性でもひとりで気軽に入れることが強み。男女問わずひとりでのちょい飲みや、女性2~3人の少人数の飲み会での利用も多いです」と羽入さんは話す。また、「ちょい飲みで利用した方が、お酒の種類の豊富さやパーティーメニューも提供していることを知り、飲み会に利用してもらうケースもあります。これからシーズンに突入する忘年会利用のきっかけにもなれば」と期待を寄せる。
普段は控えめに、特別な日には奮発をする、めりはり消費志向も影響し、ちょい飲みブームはこれからも続きそうだ。ちょい飲みの選択肢が広がる中、こだわりメニューや雰囲気といった飲食店ならではの付加価値のあるちょい飲みを、楽しんでみてはいかがでしょうか。
●=アキュートアクセント付きE
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