日銀が1日発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、大企業製造業の最近の景況感を示す業況判断指数(DI)が6月の前回調査から3ポイント下落のプラス12となり、3四半期ぶりに悪化した。中国向けの工作機械、建設機械などの設備投資関連の需要が落ち込んだことが要因で、海外経済の減速が国内の景気回復基調に冷や水を浴びせた格好だ。
製造業の業種別には、鉄鋼、造船・重機、生産用機械など11業種が悪化。自動車、繊維、木材・木製品の3業種が改善した。
3カ月先については、2ポイント悪化のプラス10の見通し。中国など新興国の景気減速や株式相場の下落が、先行き懸念につながっている。ただ、大企業製造業の2015年度下期(15年10月~16年3月)の設備投資額は前年同期比12.7%増で計画されており、依然として高い水準となっている。
一方、最近の大企業非製造業DIは2ポイント上昇のプラス25と、4四半期連続で改善し、1991年11月以来の高水準となった。訪日外国人の増加を受けて宿泊・飲食サービスや小売りなどが上昇した。3カ月先は、6ポイント悪化のプラス19を見込む。
このほか、中小企業のDIは全産業でプラス3となり、6月の前回調査から1ポイント改善した。大企業に比べ訪日外国人増加の恩恵を受けにくいことから、中小企業の景況感は足踏み状態が続いている。
15年度の想定為替レートは、大企業製造業で1ドル=117円39銭と、前回の115円62銭よりも円安ドル高となった。