日本生命保険は28日、オーストラリア大手銀行、ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の生保子会社MLCを24億豪ドル(約2040億円)で買収することで合意したと発表した。MLCは豪シェア5位。日生は「首位を狙う」と意気込むが、現在は第一生命保険傘下のTALが最大手。日生と第一は、国内と豪州で首位争いを繰り広げることになる。
MLCの生保シェア(死亡保険や介護保険などの保障性商品)は6月末で12・1%。個人保険に強みを持ち、売上高にあたる保険関連収入は約1510億円。
NABは財務健全性を確保するためMLCの売却先を探していた。一方、日生は先進国の中でも人口の伸びが大きく、今後も安定的な成長を見込める豪保険市場への進出を目指しており、思惑が一致した。日生にとっては経営権を握る初の海外買収案件となる。
日生がMLCに8割、NABが残る2割を出資。日生は来年9~12月の買収完了を目指し、団体保険やパートナーであるNAB窓口での保険販売を強化する。
日生の八尾知洋・国際業務部担当課長は「5年程度で保険関連収入を2千億円台に引き上げ、トップを目指す」と抱負を語った。
ライバルの第一は2011年にTALを完全子会社化。TALの今年3月期の保険料等収入は前期比19%増の約2300億円で、6月末のシェアは15・1%だった。第一は「団体保険、個人保険ともに順調に伸びている」と強気だが、豪生保市場は上位6社がシェア10~15%台の間にひしめくため、順位もめまぐるしく変わりそうだ。
日生と第一は国内でも首位を争う。第一は今年3月期に保険料等収入で戦後初めて日生を抜き、今年4~6月期には本業のもうけを示す基礎利益でも日生を上回って首位に立った。