【Bizクリニック】緊急対応力を高める虫の目・鳥の目 (2/2ページ)

2015.11.10 05:00

 しかし、貴重な第一報が必要とする時間までに届かないとしたら、結局は情報が入手できていないことになる。大切な第一報である「土左衛門が堀川に…」をどのように取得すればよいのか。

 この虫の目の情報を収集しやすくしている例が、武蔵野市の防災推進員制度だ。武蔵野市では市民と行政が連携して災害を乗り越えるために、情報の取り扱い方について研修している。受信者のニーズに合った多くの虫の目の情報は、鳥の目の運用につながり、効率的な方策を実現できるようになるだろう。

 企業・団体の事業継続計画(BCP)では、いざというとき、虫の目と鳥の目を集約し、組織の目で対応することが求められる。組織の目を持つ人材を育てれば、企業の危機事態発生対応力だけでなく、災害対応力も向上する。地域防災支援協会は、組織の目を持つ人材の育成支援を重視している。

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【プロフィル】野呂順正

 のろ・じゅんせい 1963年陸上自衛隊入隊。72年からヘリコプターパイロット。93年幹部学校教官(目黒)、96年第1対戦車ヘリコプター隊長(帯広)、99年航空学校企画室長(伊勢)、2001年東北方面航空隊副隊長(仙台)、04年退官。14年から一般社団法人地域防災支援協会事務局長。67歳。青森県出身。

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