MRJ開発、飛んでからが正念場 最新の安全基準、国産航空機復活のプロセス (3/4ページ)

2015.11.13 21:00

初飛行を終えたMRJの搭乗員を迎える関係者=11日午前、愛知県営名古屋空港(ヘリから、代表撮影)

初飛行を終えたMRJの搭乗員を迎える関係者=11日午前、愛知県営名古屋空港(ヘリから、代表撮影)【拡大】

  • 着陸のため愛知県営名古屋空港に向かうMRJ=11日午前11時1分、愛知県(本社ヘリから、竹川禎一郎撮影)

 MRJ開発計画は計5回延期されているが、安全性を延期の理由として明確に示したのは初めてだった。

 MRJの部品は約100万点あり、機体だけでなく部品単位で安全性を証明する必要がある。国産プロペラ旅客機「YS-11」が生産中止となった1973年以降、事実上初となる旅客機の本格審査を行う国土交通省も、審査基準をゼロから構築する必要があった。

 その過程では、過剰な安全性の証明を求められた海外の納入事業者が「そこまでやる必要はないはずだ」と悲鳴を上げるケースもあった。三菱航空機幹部は「初めてのことで部品メーカーとの意思疎通にも時間がかかった」と振り返る。

 三菱航空機と国交省は、海外の航空当局やコンサルタントの力を借り、最新の安全基準を一つ一つ作り上げた。それは、ほぼ半世紀にわたる断絶から、日本の航空機産業が復活するためのプロセスだった。

MRJを国内外の航空会社に引き渡すには、型式証明の…

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