宮田孝一委員長(三井住友フィナンシャルグループ社長)【拡大】
経済同友会は30日、金融とIT(情報技術)を融合した技術革新である「フィンテック」に対応するために、銀行法の規制を緩和することなどを求める提言を発表した。銀行法では金融機関が保有できる子会社の範囲が限定された形で列挙される方式のため、新しい事業やサービスを展開できず、足かせになっているとし、これらの改善が必要だとしている。
今回の提言は、金融審議会の「金融グループを巡る制度のあり方に関するワーキンググループ」で進む議論への反映を目指す。会見した国際金融市場委員会の宮田孝一委員長(三井住友フィナンシャルグループ社長)は、「フィンテックでは利用者の利便性向上などが図れるが、日本は欧米に比べ、大きく遅れている。特に銀行法の規定で攻めのIT投資が少ない」と、危機感を示した。
提言では、金融庁が金融機関から申請のあった新規の事業を個別に検証して認可する制度の導入や、銀行法に、フィンテックを広くカバーする条項を追加することなどが盛り込まれている。同時に、フィンテックを継続的に作り出せるように、ベンチャー企業を生み出す風土の醸成の必要性も強調している。