ワンアジア財団の佐藤理事長が「やがて世界は1つになる」をテーマに独自の哲学を披露した【拡大】
佐藤氏の哲学へのアプローチで、とりわけ興味深く感じられたのが「我己(がこ)」と名付けられた概念。社会性を伴う自我「The Social Self」として存在を定義し、哲学と社会をここ(我己)を接点につなげている。講演では、いわゆる西洋の心身二言論(心=魂と身体は別)ではない心身二言論(心=自我と身体は別)を展開。さらに「名(名前、名付ける行為)」と認識との相関性や、さまざまな賢人の着眼点を自在に組み合わせ、4つの命題解決へと迫った。
一見、遊技産業とは直接関係のない内容のようだが、産業の存在意義を問い、持続可能な成長を目指すためには貴重な視点。誰のための、何のための産業かを問い直すことは、混沌(こんとん)とした現状からの脱却に何かしらのヒントを与えてくれるに違いない。
なお、佐藤氏が理事長を務めるワンアジア財団の目的は「アジア共同体の創成に寄与すること」。だが、アジアにとどまらず、自我・自己の卒業により世界が1つになることを視野に「民族、国籍を問わない」「思想、宗教を拘束しない」「政治に介入しない」を原則に活動しており、現在、世界各地の350の大学において、講座を開設(195校)もしくは準備中(155校)である。