桑名高校に入学したころ(中央右)【拡大】
■中学で生徒会長 「女性初」の始まり
疎開先の親戚の家に近い三重県の桑名市立成徳中学校に入学しました。両親はとにかく9人家族を生き延びさせるために必死で、子供たちに干渉する暇などありませんでした。宿題を教えてもらったこともなければ、何があっても親に相談したこともありません。自然と放任主義。学校が終われば徒党を組んで山に遊びに行ったり、川に泳ぎに行ったり。部活は卓球部に入ったけれども、相変わらず運動神経は鈍く、1回も試合に出してもらったこともなく、万年ベンチを温めていました。
◆成績はダントツ
自宅にも勉強机なんてなく、家では勉強しないと決めていました。でも、なぜか成績はダントツでした。なんとなく、体と反比例して知的には早熟でしたから、吸収力があったのだろうと思います。それで、リーダー格だったかどうか分かりませんが、クラスメートに推されて、3年生のときに生徒会長に選ばれました。開校以来、生徒会長は男子ばかり。その頃から、何でも女性初という特色ある人生が始まりました。
生徒会長になって、学校に天体望遠鏡を購入してもらうことを実現しました。もともと私が天文少女で、星や月を観察したいという個人的な願望があったのですが、みんなのためにも楽しい学校生活にしようというのがありました。始まったばかりの校内放送でアナウンサーを務めたり、学校新聞の編集を任されたりもしました。