さまざまな創業支援を展開している大阪信用金庫【拡大】
■上場求めず中小企業の育成優先
一般的にベンチャーキャピタルは、上場を目指す企業に投資し、ハンズオン支援で育成して、上場後に株式を売却することで大きな投資利益を得ることを目的とする。これに対して、「だいしん創業支援ファンド」は「収益獲得を第一の目的しているわけではなく、地域に根差した中小企業の育成を優先して考えている」(大阪信用金庫の松山浩司・常務理事)ため、上場を目指すことが出資の条件とはなっていない。
投資案件の受け付けは、日本政策金融公庫大阪創業支援センターをはじめとして、大阪信用金庫の各営業店、フューチャーベンチャーキャピタル(FVC)西日本投資部、そのほか創業支援機関の窓口で行われる。
投資希望者はFVCの投資担当者と面談のうえ事業計画のプレゼンテーションを行い、投資審査書類(事業計画書、決算書、代表者経歴など)を提出。投資担当者は提出書類のチェックに加え、店舗・工場などへの現地調査を行い、事業計画を吟味する。最終的な投資の決定は、ファンドを組成する2社で投資委員会を開催して行う。投資審査のポイントは経営に関する「取り組み姿勢」「実務能力」「資質」の3点だ。
だいしん創業支援ファンドの取り扱いを始めたことにより、地域の創業支援機関とのネットワークは一層の広がりを見せている。その代表例が「大阪起業家スタートアッパー事業」と「女性起業家応援プロジェクトLED関西(レッドカンサイ)」への参加だ。
大阪起業家スタートアッパー事業は大阪府の創業支援事業。府内の創業支援機関から推薦を得て応募した事業プランの中から、事務局審査をパスした起業家がビジネスプランコンテストに出場。プレゼンを行い、専門審査員と来場者の投票により、受賞者が決まる公開審査会だ。