--買収した米ガビロンを含めた食料戦略は
「ガビロンは米国内の拠点の効率化を進めており、スピードを上げたい。ブラジルはテルログの港湾設備が増強中で価格競争力が高まっている。懸念材料は中国だ。販売量は大きくは落ちないが、(販売先の)搾油業も設備の縮小や企業淘汰(とうた)が進むだろう。アジアや中東、西ヨーロッパなどの消費地戦略にも手を打っていく」
--全社で取り組む地域戦略はあるのか
「中東の混乱が収束すればイランは足りないものが山ほどあり、それぞれの営業部隊が既に動いている。増強するアフリカに加え、昨年末に(経済再建を掲げ)政権交代したアルゼンチンは、営業ではカバーしにくく、トップダウンでやっていく。アルゼンチンは資源国で、債務問題に決着がつけば、穀物の輸出余力は高い」
◇
【プロフィル】国分文也
こくぶ・ふみや 慶大経卒。1975年丸紅入社。執行役員エネルギー部門長、常務、専務、副社長などを経て2013年4月から現職。東京都出身。