アサヒグループホールディングス(HD)が、小路明善取締役(64)を社長に充てる人事を固めたことが分かった。泉谷直木社長(67)は退任し、体制を刷新する。3月に開催予定の株主総会後に正式決定する。
小路氏は、中核事業会社であるアサヒビールの社長を兼務し、経営手腕を発揮してきた。今後はグループ全体を牽引(けんいん)し、競合相手のキリンホールディングスやサントリーホールディングスに比べて出遅れている海外事業の展開を加速する。
泉谷氏は、国内の飲料需要の減少傾向に対応し、ニュージーランドやマレーシアの企業を買収するなど、海外進出の足掛かりをつくった。
アサヒビールの社長には平野伸一副社長(60)が昇格する。
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【プロフィル】小路明善氏
こうじ・あきよし 青山学院大卒。1975年アサヒビール。2011年7月からアサヒグループホールディングス取締役兼アサヒビール社長。長野県出身。
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【プロフィル】平野伸一氏
ひらの・しんいち 早大卒。1979年アサヒビール。2015年から副社長。