製紙大手4社の2015年4~12月期連結決算が10日、出そろった。東南アジアやブラジルでの事業が好調だった最大手の王子ホールディングス(HD)のほか、レンゴー、大王製紙の3社は増収を確保した。一方、新聞用紙などの販売が振るわなかった日本製紙は減収だった。
王子HDは国内でも紙おむつなどの販売が伸び、売上高は前年同期比8.8%増の1兆712億円だった。主力の段ボール製品を値上げしたレンゴーは1.9%増の4053億円、大王製紙はティッシュの販売増などで6.7%増の3542億円。一方、日本製紙は3.9%減の7569億円だった。
最終利益では、王子HDが60.8%増の294億円、レンゴーが66.2%増の68億円と大幅に伸びた。欧州での不振事業をめぐって特別損失を計上した日本製紙は48.3%減の142億円、大王製紙も特別損失の計上で18.9%減の59億円にとどまった。