■「ペッパー」 世界で事業化目指す
--ヒト型ロボット「ペッパー」を世界展開する
「昨年から米国、欧州、アジアで事業化調査を始めていて、各地域で並行して進んでいるが、今年中にはリーチをかけたい。ペッパーはグローバルキャラクターだが、声などローカルで最適化する必要もある」
--地域ごとに取り組みが違っている
「アジアは(生産を委託している)台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と協力して中国やその他の国でも売りたいが、ビジネスモデルは国に合わせて変えていく。米国ではIBMの認知型ソフト『ワトソン』とつなげて専門性の高い分野に売り込みたい。金融アドバイザーも一つのケースだ」
--開発会社があるフランスでは大手スーパーのカルフールで接客に使われている
「カルフールでは来店客にワインを提案している。ただ、欧州では言語がまちまちなので地域展開は簡単ではない。IBM以外の『ITジャイアント』と秘密保持契約を結んでおり、技術をつなげていく。汎用(はんよう)性を高めて商品力を強化していく」
--本体は約20万円だが3年間の保守費用100万円は安くはない。世界展開へ廉価版ペッパーを作る考えは
「廉価版とはニュアンスが違うが、簡素化モデルなど別なロボットという意味では作ろうとしている。ペッパーは個人向け7000台強、法人向け1000台強が売れたが、ペッパーのアプリは300本に達し、介護や受付、商品説明などの法人向けアプリも商品化される」