ただ、免税店が旅行会社への手数料分を商品価格に不当に上乗せしたり、粗悪品を高く販売したりするようなことは、あってはならないことである。当社は健全な免税店として良心的な価格設定に努めており、同様に健全な旅行会社と運命共同体の関係を構築し、訪日外国人へのサービスを向上させている。
ガイドにも触れておきたい。旅行会社は中国人旅行客向けの通訳ガイドを用意するのだが、中国語を話せる通訳案内士が足りない。観光庁が行う通訳案内士試験は日本の歴史、地理、文化など、かなり難しく、都道府県に登録したガイド自体が少ない。11年に導入された総合特区制度により、地域限定とはいえ、自治体の研修を受けるとガイドができるようになったものの、中国語を話せるガイドは不足している。
これについて筆者は、通訳ガイドの研修を国あるいは自治体などの行政が認めた機関が行い、ガイド資格を与えることにより、中国語を話せるガイドを増やす手法を提案したい。その機関には観光産業も加われるようにしてほしいし、そうなれば志ある免税店として名乗りをあげたい。
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【プロフィル】鄒積人
すう・せきと 米サンタモニカ大(カリフォルニア州)留学。2003年から現職。12年に日本政府観光局(JNTO)会員である富士山国際観光協会の理事、副会長に就任。富士山の世界遺産登録の際に5合目の環境美化や交通渋滞緩和などのための活動を行う。37歳。