学生服メーカーのトンボ(岡山市)は、少子化で学生服の市場拡大が期待できなくなる中、14年にペット用品事業に参入。制服の製造技術を生かして老犬の歩行補助ハーネスを販売している。
腰が悪くなったり脚力が低下したりしたイヌの起き上がりを助け、歩行を補助する。コーギーなど犬種や大きさに合わせ、デザインや色の異なる計約40種類の商品を用意。インターネットや大型ペットショップで買えるほか、全国約1000の動物病院でも注文カタログを入手できる。
◆シェアハウス事業
飼育者を探すネコ数匹と一緒に暮らす「猫付きシェアハウス」も人気だ。保健所などからネコを引き取り、飼育希望者に譲渡する活動などを展開するNPO法人東京キャットガーディアン(東京)が、14年に開始。東京都内に3カ所あり、さらに3カ所で入居者募集を始める予定。入居者は交代制で給餌やトイレ清掃を行い、飼い主が見つかるまでの間、ボランティアとしてネコを預かる。
ネコブームを背景に不動産関係者からも問い合わせが増えており、フランチャイズ展開で、地方も含め年内には10カ所まで拡大したい考え。
生き物を飼うには責任が伴うが、飼い主の高齢化や住環境の変化といった事情で、ネコを手放す人もいる。山本葉子代表は「シェアハウスなど不動産業者と連携した取り組みは、ネコの殺処分数を減らす新たな方法として力を入れていきたい」と意気込む。