小学生に起業家マインド研修 セルフウイング・平井由紀子社長 (2/4ページ)

2016.3.7 05:00

 米国にはベンチャーが育ち雇用を促進するという構図がある。日本でも戦後に生まれた企業が、復興を支えた。そんな事例とともに、起業が盛んな国は子供の頃から起業家教育に熱心なことを知り、この分野を専門的に研究・追求することになった。そして大学院生の2年目に当たる2000年。早大発ベンチャーとしてセルフウイングを設立した。

 プログラムのコンテンツを作成し教師を派遣、実際にワークショップを開催して収入を得るのが同社の事業スタイル。大人になってから起業マインドを醸成するのは難しいだけに、子供の時期に土台を築いておくことが必要との考えに基づいている。

 受注先は後継者不足に悩む商工会議所など。地域の小学生を集めてプログラムを実施するのが一般的なパターンだ。

 例えば東京都板橋区立企業活性化センターは小学校4~6年生を対象に「子ども起業塾」を実施。信用金庫など地域金融機関の協賛・協力を得て10年から夏休み・冬休みの期間中に、継続して開催している。地域の将来を担う経営人材を育成するのが目的だ。

 ◆仮想会社で工程体験

 ここで活用されているプログラムが「セルフウイングV-kids」。4~6人のチームで仮想の会社を立ち上げ、「事業計画を作成する」「銀行から借り入れる」「商品を製造」「広告・宣伝」「販売する」「決算報告書の作成」「利益の分配」-といった工程を体験する。このプログラムを通じ、チャレンジ精神とコミュニケーション力、創造力、行動力、勤労観を身につけてもらうのが目的だ。

 プログラムは小学校高学年向けから社会人向けに至るまで、5つによって構成。これまで国内外で350を超えるプログラムを実施、提供している。こうした実績を踏まえ平井社長は今後、アジアでの事業展開に本格的に取り組む計画だ。(伊藤俊祐)

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