トヨタ自動車など大手自動車メーカーは9日、2016年春闘で最後の公式交渉となる労使協議を行った。
各社の労働組合はベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分として月額3000円を要求しているが、経営側は受け入れに慎重な姿勢を崩さなかった。16日の回答日に向け、具体的な妥結額を探る水面下の交渉が大詰めを迎える。
自動車産業は裾野が広く、各社の春闘交渉は部品メーカーだけでなく他の業界にも影響することで注目される。代表的な存在であるトヨタは9日、愛知県豊田市の本社で第3回労使協議会を開き、労使合わせて約320人が参加した。
トヨタの労組が参加する全トヨタ労働組合連合会の説明によると、組合側は「賃上げの波及を促し、経済の好循環を実現するという日本の社会や働く仲間全体への思いを込めている」とし、ベアの必要性を改めて訴えた。
対する経営側は、競争環境の厳しさや賃金水準が既に高いとの見方を譲らず、労使間の隔たりは埋まらなかった。出席した豊田章男社長は「本年ほど悩んでいる年はない。誤りのない解決に向けて悩み抜きたい」と話したという。