そこで期待するのが、経済界が取り組む商流拡大だ。経済界はこれまで復旧支援に重点を置いてきた。経済同友会は経営者や企業から寄付を募り、水産高校や工業高校などに、震災で失われた実習機材を提供する活動を展開。総額は5年間で総額21億円に達した。しかし今後5年間は「企業の販路拡大やビジネスマッチングなどを重視し、被災地経済の復興に向けた持続的な協力」(担当者)に切り替えていく。
経団連も東北地方の物産展などの支援強化を進めるが、岩沙弘道審議委員会議長(三井不動産会長)は「震災で自社の価値を見つめ直し、事業を刷新させている被災企業が多い。大きな市場に新たに進出することが必要で、そういった動きを支援したい」と語る。
原発事故で復興が遅れる福島県の支援にも注力。日本商工会議所は「国際廃炉研究開発拠点など地域全体の再生を牽引(けんいん)するプロジェクトの早期実現」を、同友会は「復興庁の福島県への移転」を打ち出し、政府が復興の前面に立つ姿勢を明確にすることを求めている。(平尾孝)