サッポロビールが新発売する高級ビール「エビスマイスター」をPRする同社イメージガールの柚木渚さん=9日、東京都渋谷区【拡大】
サッポロの攻勢を迎え撃つのが、高級ビール市場で5割超のシェアを誇るサントリービールだ。昨年12月に主力の高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」を2年9カ月ぶりに刷新したほか、新商品「ザ・プレミアム・モルツ〈香るエール〉」の投入で、16年は3%増の1800万ケースの販売を目指す。
キリンビールは瓶専用プレミアムビール「一番搾り シングルモルト」(305ミリリットル入りの価格は280円前後)を4月中旬に投入する。アサヒは「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」(350ミリリットル入りの価格は260円前後)を発売するなど各社は高級ビールの品ぞろえを強化している。
国内消費は景況感の不透明さを背景に消費の二極化が顕在化しており、「価格は高くても良いものを飲みたい」という層も増えている。高級ビール市場の覇権をめぐる争いは今後一段と熱を帯びてきそうだ。