トヨタ自動車グループの愛知製鋼は21日、1月8日の爆発事故で停止していた知多工場(愛知県東海市)の生産ラインを再稼働した。事故の影響で約1週間、車両生産を止める事態となったトヨタは今後、生産体制を増強するが、減産分の挽回には夏ごろまでかかるとみている。
予定していた今月29日から約1週間早く稼働した。知多工場では、エンジンや変速機に使われる特殊鋼と呼ばれる鋼材を生産している。事故で特殊鋼の不足が生じ、トヨタは2月8日から国内全工場での車両生産を約1週間停止した。10万台近くの生産に影響が出たもようだ。
工場では段階的に生産量を増やし、5月には事故前の水準に戻す。同業他社に依頼している代替生産は当面継続する。
既に品質確認もしており、21日の再稼働は午前8時ごろ予定通りに行われた。出社した従業員は「ご迷惑をお掛けした分、しっかり挽回したい」と話した。広報担当者は「二度とこのような事態を起こさないよう再発防止策を徹底する」とコメントした。
同日は「春分の日」の振り替え休日だが、知多工場ではもともと稼働日となっていた。