外観は古都の街並みに調和するよう、神社仏閣のデザインをモチーフに奈良らしさを表現するという。森トラストの担当者は「新ホテルは格付けで5つ星と認定されるだろう」と予想する。
ホテル関係者によると、海外では「旅行の際はマリオットに泊まる」という同ホテルのファンも多い。マリオット・インターナショナルのグループ会員は世界に約5500万人いるとされ、最高級ブランド「JW」の日本での拠点が奈良になった意義は「かなり大きい」と県幹部らは期待する。
荒井知事も「奈良の世界屈指の文化財をゆっくりとハイクラスな人に堪能してもらうのはうれしい。(JWと)相性のよい観光地を造成していきたい」と意欲を燃やしている。
世界遺産あっても…厳しい現状
奈良県が観光の目玉とするべく外資系高級ホテル誘致にこだわってきた背景には、観光面で京都や大阪に大きく水を開けられている厳しい現状がある。