東芝は15日、1月中旬から募集してきた従業員の早期退職優遇制度に3449人の応募があったと発表した。これに伴い、配置転換を含む人員削減数は当初見込んでいた1万840人から1万4450人に膨らむ。このうち、1万1350人前後が会社を離れるとみられる。
原則満40歳以上で勤続10年以上の正社員を対象に募った早期退職への応募者の内訳をみると、システムLSI(大規模集積回路)などを手掛ける電子デバイス部門が最も多く2058人。パソコン事業などのライフスタイル部門は1086人だった。応募者の大部分が3月31日付で退職。退職金の特別加算金や再就職支援サービスにかかる費用は約420億円となる見込みだが、2016年3月期業績見通しには計上済みだ。
早期退職者や要件に合致しなかったため同制度を使わずに辞めた従業員などを合わせると、人員削減数は当初計画から3610人上振れした。削減数の内訳は国内が8430人、海外が6020人。