中国人観光客への接客を学ぶ講座の様子=東京都渋谷区【拡大】
同社によると百貨店やブランド店では、中国人観光客増加の一方で、混雑する店舗から日本人顧客が離れているとの悩みが大きくなっているという。
中国人観光客はいわゆる「爆買い」で知られ、観光庁調べでは国・地域別の旅行消費額がもっとも大きい。15年は前年比で2.5倍と急増。費目別消費額でも中国人は買い物が突出し、6割近くを占めている。研修担当の三水明美トレーニングマネジャーは「店舗は、急に増えた中国人観光客に考える間もなく対応しているのが現状」と分析。「中国人は日本ならではのおもてなしを期待している。SNSの時代で観光客同士の情報交換も早い。相手の文化を理解した上で接客できるかが売り上げを左右する」と指摘する。
WMHの人材紹介や派遣サービスでは、約10万人が登録し、約5000人が稼働する。政府が20年までに、訪日観光客数4000万人の目標を掲げていることを受け「外国人観光客への対応は一過性でなく今後のスタンダードになる」(広報担当者)と、研修サービスの広域展開を目指す。