三菱自動車は11日、燃費データ不正問題で、軽自動車4車種以外に、現在販売している9車種などでも必要な走行試験を実施せず、机上計算などでデータを取得するなどの偽装が行われていた疑いがあると発表した。一部の車種では実際の燃費がカタログに示した値より最大15%悪化することも判明。新型車の発売を当面見送る方針で、記者会見した三菱自動車の益子修会長は「経営責任は逃れることができない」と責任を認めた。
三菱自動車は同日、一連の燃費不正問題の調査状況を国土交通省に報告した。益子会長は「お客さまにご迷惑やご心配をお掛けしていることを深くおわびする」と謝罪したが、「会社の将来を安定させる道筋をつけることも責任だ」とも述べた。
新たに偽装が発覚あったのは、スポーツ用多目的車(SUV)「RVR」など。RVRでは、ベースの車から仕様変更する際、本来必要な走行試験を行わず、机上計算のみで燃費データを取得したという。
燃費データ不正が行われていた軽自動車について、同社は「現実的には達成が困難でありながら、根拠に乏しい安易な見通しに基づく開発が進められた」との調査結果を公表した。三菱自動車の益子会長は、18日に調査結果を示して燃費不正問題の全容を報告する意向を示した。