スズキが燃費試験の申請書類を偽装していた問題で、国土交通省がスズキに申請内容を確認することが21日、分かった。その上で、スズキ車の試験用データの独自測定も含め、実際の燃費の確認方法を検討する。自動車燃費をめぐる一連の不正が拡大していることから、国交省は再発防止策の策定を急いでおり、月内の取りまとめを目指している。
この問題では、スズキが実験室内でデータを測定しながら、テストコースでも実際に対象車両を走らせ、その測定日などを提出書類に記載していたことが分かっている。国交省はスズキに対し、データ測定の詳細について31日までに報告するよう指示しており、申請書類の内容と測定の関連についても説明を受ける。
三菱自動車の不正車種について、国交省は独自にデータ測定を行っているが、スズキの報告後、スズキが型式指定を受けた車種についても同様の再測定をするかなど、燃費確認の方法を決める方向だ。
国交省は不正発覚後、再発防止策を講じるためのタスクフォースを設置。燃費試験用データについて、抜き打ちによる測定現場の立ち会いや独自測定、元データの提出などを検討しており、月内のとりまとめを目指している。