ATMの操作状況をタブレット端末で把握できる日立製作所のシステム=4月、東京都港区【拡大】
電機大手は、ITを使った先進的な金融サービス「フィンテック」に関する事業を強化している。銀行や保険会社が決済システムなどへの活用を加速させていることから、フィンテック関連のアプリの開発や専門部署の設置で受注拡大を狙う。
富士通はIT関連企業とともに、南都銀行(奈良市)にスマートフォン用アプリを提供している。キャッシュカードと一体型のクレジットカードの利用で提携する飲食店やホテルなどの住所や連絡先、特典情報を手軽に受け取ることができる。
富士通はフィンテックに関し2016年度から3年間で計600億円規模の売り上げを目指す。金融界は合従連衡が相次いでおり「地銀再編は待ったなし」(窪田雅己執行役員)とみて、再編に伴うシステム関連の受注も期待している。
NECは4月、フィンテック関連を扱う専門部署「FinTech事業開発室」を設置。研究者や営業担当など約20人体制で、金融機関と連携し事業強化を急ぐ。
日立製作所はキャッシュカードの代わりにスマホを使って、現金自動預払機(ATM)から現金の引き出しができるサービスを始めた。銀行の行員が、来店客のATMの操作状況をタブレット端末で把握できるシステムも開発。行員が客に声を掛けやすくすることで、金融サービスの勧誘などにつながると売り込んでいる。