それだけに「われわれも被害者として考えていただきたい」(部品メーカー)、「今は一切の出入りが不可で、8人のアルバイトには休んでもらっている」(同製作所で保安業務を請け負う60代の男性)、「全体の半分近くが三菱自関係の仕事。当然痛いです」(新車運搬を引き受けていた運輸会社の幹部社員)など、同製作所を取り巻く広範囲の業種から悲痛な声があがる。大企業による不正が、何の罪もない地方の中小企業などを追い込んでいる構図だ。
下請けや関連企業への救済策は徐々に進められてきた。伊原木知事は国土交通省や厚生労働省などを相次いで訪問し、国の支援を要望。県や倉敷市などは三菱自の取引先向けに最大5千万円の融資制度を創設した。地元の金融機関も融資条件緩和などの検討に入っている。
三菱自も自宅待機となっている水島製作所の従業員約1300人に、5月は平均賃金の80%超の休業手当を支払う案を労働組合に提示。そして、同月12日に日産自動車による三菱自への出資が決まった。しかし会社や工場、下請けがどうなるのか、先行きはまだ不透明だ。