銀行持ち株会社によるIT関連企業の買収が可能になる改正銀行法が25日成立し、銀行界は「新たなサービスの開発に追い風になる」と歓迎する。大手行などはIT企業との連携を加速させる方針で、先端技術を駆使した金融サービス「フィンテック」普及に弾みがつきそうだ。
決済や融資、資産運用などの分野はこれまで金融機関が独占してきた。最近はスマートフォンに差し込むだけでクレジットカード情報が読み取れる決済端末など、IT企業が斬新なサービスを次々に生み出している。
しかし事業会社への出資は銀行持ち株会社が15%、銀行本体は5%までしか認められず、こうした技術を取り込む障害になっていた。規制緩和でIT企業をグループに加えることが可能になり、全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は「IT企業と連携してサービスの開発が進めば間違いなく利便性が高まる」と期待する。
フィンテックへの取り組みは欧米の金融機関が先行し、日本の大手行は対応に必死だ。三菱UFJフィナンシャル・グループは優れたアイデアを持つIT企業を募り、東京都内のオフィスを無料で提供。事業化を後押しして自社サービスへの応用を目指す。三井住友銀行はNTTデータと共同で脳科学の技術を金融サービスに応用する研究を始めた。みずほ銀行はソフトバンクの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」が宝くじの紹介などをする新型店舗を開いた。