【トップは語る】旭化成 コンプラ徹底しつつ事業構造変革 (1/2ページ)

2016.5.31 05:00

 □旭化成社長・小堀秀毅さん(61)

 --子会社によるくい打ちデータ偽装で浅野敏雄前社長が辞任したのを受け、4月に社長就任した

 「顧客や社会に迷惑をかけ、会社の信頼を失った。企業は信頼なしには存続できない。今回の件がなくても認識していないといけなかったが、改めて中期的な成長を固める機会にしたい。旭化成は多角経営を強みとし、傘下にさまざまな事業があるが、(経営陣が)現場に目が届くようにしないといけない」

 --データ偽装の影響で住宅販売が落ち込んでいる

 「4月に広告宣伝を再開して以降、モデルルームには客が戻ってきている。ただ、戸建てと違って集合住宅の販売回復には少し時間がかかるかもしれない。夏までには正常化すれば、と思っている」

 --ここ数年、社長への権限集中を進めている

 「それが本来の姿ともいえる。旭化成は、事業構造を迅速に替えることで成長してきた。変化が激しい時代ではなおさらスピードが大事で、有事への対応に強いリーダーシップが必要だ。4月にスタートした新中期経営計画では、コンプライアンス(法令順守)を徹底し、信頼回復を図りながら、事業構造の変革を進めていく」

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