ドイツ紙南ドイツ新聞(電子版)などは8日、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の幹部が排ガス規制逃れ問題の発覚直前に証拠隠滅を図った疑いがあるとして、ドイツ北部ブラウンシュワイクの検察当局が捜査していると報じた。検察当局の話として伝えた。
幹部は法律の専門家で現在は休職中。排ガス不正問題が発覚する直前の昨年8月、社員にデータの消去や外部媒体への移動を指示したとされる。容疑を否認している。
排ガス規制逃れ問題をめぐっては、不正に関与したとされる複数のVW社員を検察当局が調べていることも明らかになっている。証拠隠滅での捜査が伝えられたことでVWの信用はさらに失墜しそうだ。株価下落による多額の損害の賠償を求めている株主訴訟の行方にも影響を与える可能性がある。(共同)