□J・フロントリテイリング社長・山本良一さん(65)
--事業領域を広げるマルチリテーリング戦略は
「M&A(企業の合併・買収)に積極的に取り組み、パルコの連結子会社化、スタイリングライフ・ホールディングスの持ち分法適用会社化などに続き、2015年4月には千趣会を傘下に入れた。日本を代表する小売りのリーディングカンパニーに向け百貨店、専門店、通販などリテールの幅を広げることができた。一方、成長が難しいと判断したピーコックストアの全株式をイオンに譲渡するなどポートフォリオを戦略に沿って組み替えてきた」
--M&Aをうまく活用している
「成長が難しい企業はスクラップし、成長が見込める企業は傘下に入れる。その見極めがホールディングスの役割だ。出店戦略が奏功したパルコ事業は、営業利益が連結子会社化前の11年度の約90億円から15年度は約125億円と飛躍的に増えた。今後もM&Aによる経営統合で着実に成長していく」
--百貨店を核とする魅力的な街づくりにも取り組む
「地域とともに成長するアーバンドミナント戦略を推進している。百貨店の集客力で街が潤えば、ホテルや銀行、さらには飲食店やラグジュアリー系店舗も進出、生態系のように街が発展する。一方で、高齢により店舗を閉める老舗も少なくない。街を守るために自ら借りて、大家として街並みにふさわしいブランドを誘致し街の再開発に取り組む。そうしないと生態系が崩れてしまい、街が廃れていくだけだ」