【遊技産業の視点 Weekly View】 (2/2ページ)

2016.6.25 05:00

 遊技業界では、すでに社会的認知はあるという人々もいるが、実際のところ「認知はあれども質が伴わない現状」であることは、これまでのマスコミ報道を見ても明らかだ。この差は、アルコールをたしなむ人々の数が多い=大衆の嗜好(しこう)品として存在を確立していることが1つと、早い時期からの社会的課題への取り組みと広報にある。遊技業界にもリカバリーサポートネットワークというのめり込みに対する相談機関があり、業界を挙げた支援のもと確実に機能している。だが、のめり込みそのものに対する研究はアルコール業界の依存症研究の歴史には及ばない。活動内容の報告や、防止に向けた広報も然り。この社会的課題に対するスタンスの違いが、世間におけるポジション確立(正当な社会的認知確立)の違いにつながっている。

 いま、世間ではギャンブル依存症(ほぼ対象はパチンコ・パチスロ)が問題視されているが、アルコール業界の依存に対する取り組みや動向把握は、遊技業界の参考になる。また社会的ポジションを確立した成功例として、そこから学ぶことは多々在るはずだ。

                   ◇

【プロフィル】濱口理佳

 はまぐち・りか 関西大学大学院文学研究科哲学専修博士課程前期課程修了。学生時代に朝日新聞でコラムニストデビュー。「インテリジェンスの提供」をコアにワールド・ワイズ・ジャパンを設立。2011年有志と「LOGOSプロジェクト」を立ち上げた。

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。